たとえば自転車のチューブを両手で伸ばして、もうこれ以上は伸びない、ぎりぎりのところといったイメージがbe stretched to the limitsだそうです。limitの単複は状況次第だけれども、単数が普通だとALTは述べていました。わたくしは、go to extremes (極端に走る)などのように複数形が普通ではないかと思っていましたので、単数が普通だと聞いてちょっと意外な気がしました。This firm in Berkshire has been stretched to the limits. It has to pass on the higher costs to customers. (バークシャー州のこちらの会社では限界に達しています。価格の上昇分を顧客に転嫁せざるを得なくなっているのです)

podは「豆のさや」から発展して「格納容器」とか「カプセル」の意味になったようです。Engineering teams have been invited to develop the pods to transport passengers and cargo. (乗客と荷物を運ぶ車両を開発するように技術チームに声がかかっている) ここでは人と荷物を収納するものとしてpodが使われています。まめははじけて飛び出しますから、何か本体から離れて出ていくものをpodと考えればよさそうです。He proposed the idea of carrying passengers in levitating pods that can travel at more than 1,100 kilometers per hour. (彼の構想は、時速1,100キロを超える速度で走行可能な、浮上するカプセルに乗客を乗せて運ぶというものだった)

aim atは的が見えているからatで狙いをつけることができますが、aim forは的が見えていないと捉えればいいと思います。たとえば陸上選手が世界記録を狙うのは何分何秒と目標がはっきりしていますから、aim at a new world recordと言えますが、「勝利を目指す」というような場合は「勝利」は見えませんから、aim for victoryとなるわけです。They aim for something much less ambitious. (彼らは、もっと野心的でないものを目指している) ここでのforは「期待」を表すforでしょう。

 fetchは足を運んで取ってくるというのが原義です。行って何かを持ってくる意味から物が主語になると品物がしかじかのお金を持ってくるとなり、「物が~の値段で売れる」といった意味で用いられることがあります。fetはもともと「足」を表すpedが語根だそうです。子音のpがfに変わってfetになったんだそうで、これが長母音化したものがfeetなのでしょう。そんなわけでfetは足と深い関係があります。The dress could fetch anything between $90,000 and $130,000.(そのドレスなら9万ドルと13万ドルの間で落札されるだろう)

for the first timeは、単に初めてのことについて述べるときに使われると考えればよさそうです。  I beat him at tennis for the first time = I first beat him at tennis. (ぼくははじめて彼にテニスで勝った)これに対してat firstは最初のときと比較してその後どうだったかを述べるときに使われると考えればよさそうです。I found it difficult at first, but soon got used to it. (最初は難しかったが、すぐに慣れた)ちなみに、2度目はfor the second time、3度目はfor the third time、といった具合につぎつぎに述べることができます。

from the get-go は「最初から」といった意味です。何かを始めようというときにget goingと言いますが、そのgetとgoが合成語(?)になったものかもしれません。the get-goの代わりにthe get-setとかthe get-started とか言わないのかとALTに訊ねたところ、やはりthe get-goとしか言わないそうです。分かりやすく言えば、from the very beginningといった感じでしょう。 They have had trouble from the get-go. (彼らは最初からたいへんだった) I didn’t like him from the get-go. (最初から彼は嫌いだった)

feedbackは文字通り「フィードバック」として日本語にもなっていますが、間違いを指摘して、反省を促すといった、どことなく意地悪な意味合いが強いような気がしますが、どうでしょう。feedは「食べ物を与える」という意味ですが、それがfeedbackとなると実際に食べ物を与えるのではなく、何らかの栄養や成長になるものを与える。つまり、今後の成長につながる意見やアドバイスとして戻ってくる(back)のでfeedbackというのだそうです。日本語の「フィードバック」よりもポジテェイブな側面が強いと捉えた方がいいと思います。チームワークに不慣れな日本人には馴染むのが難しい語かもしれません。I would love to get some feedback on that. (その件についてご意見をうかがいたい) この場合、事情に通じている人に訊ねて、アドバイスしてもらおうといった感じでしょう。Have you gotten any feedback from Japanese people? (日本の人たちから何か反応はありましたか) このように広く不特定多数の人びとの反応、たとえばお客の反応という風な意味にも発展します。