sit out は「仲間入りしない」「参加しない」といった意味で使われますが、ここでのsitはdoing nothing(何もしない)というニュアンスだそうです。外に座る、ということから参加しないとなるのでしょう。I had to sit the class out because I had the flu. (インフルエンザだったので、その授業は欠席しなければならなかった) この文でsit out the classと言えないかと訊ねたところ、不自然だとうことでした。動詞+副詞のコンビネーションは厄介です。

legendary は「伝説上の」といった意味ですが、「驚異的な」(extremely powerful)といった意味を帯びることがあります。a legendary hero といえば、伝説上の英雄という意味ですが、伝説上の人物は尾ひれがついて、大げさになり、人間の能力を越えた存在になりがちです。そんなことからextremely powerfulの意味で使われるようになったのでしょう。 No matter where the president happens to be, a military aide carries a briefcase. It’s nicknamed the Football. The power this satchel can unleash is legendary. (大統領がどこへ行こうと、軍事補佐官がブリーフケースを持ってついていく。これは通称「フットボール」と呼ばれているものだ。このかばんが解き放つことのできる力はとてつもなく大きい)(CNN)

 

habitatは「生息場所」とか「生育地」という意味の他に「住居」という意味があって紛らわしい語ですが、生物が住む環境ととらえればいいと思います。厳密な意味で、動物園で飼われている動物たちにとって動物園はhabitatではありません。水族館で泳いでいる魚たちにとって水族館はhabitatではありません。ずっと住んでいた場所、住み慣れた環境がhabitatのニュアンスです。冬北海道なんかに渡来するハクチョウは二か所habitatがあるということになるでしょう。A lot of wildlife is losing its natural habitat. (多くの野生動物は自然生息地を失いつつある) Six scientists have returned to civilization after living in a Mars-simulated habitat for a year. (6人の科学者が火星を模した住居施設で一年間過ごした後に文明生活に帰還した)(CNN)

respectというともっぱら「尊敬する」といった意味を思い浮かべますが、re=againということから「二度見る」が原義のようです。そこから「Aを見て、次にBを見て」という風に別々の箇所をそれぞれ見る、という意味合いも出てきます。それでrespectの形容詞形のrespectiveが「それぞれの」という意味を持つようになったのかもしれません。They will return to their respective names. (それぞれの名前に戻ることになりそうだ) 離婚して夫婦がそれぞれ元の性に戻ることになるだろうというわけです。

The telephone boxes will go the way of the cassette tape and the typewriter. (電話ボックスはカセットテープやタイプライターと同じ運命をたどるでしょう) Human beings might go the way of the dinosaurs. (ひょっとすると人類は恐竜と同じ運命をたどるかもしれない) という風に使われるgo the way of~は 「~と同じ運命をたどる」「~と同じように廃れる」といった意味です。the wayはthe same wayとのこと。だったらthe same way ofといえばいいのになぜsameがないのかと訊ねたら、これはセットフレイズだからだそうです。分かっていることだからわざわざ言わないということかもしれません。to receive the same fate as.と英英では説明してありました。もっとも、消えたり、古くなったりする、という意味で使うわけで何かと完全に同じ運命を辿るということでもないからthe sameとはしないのかもしれません。 

go awry は「うまく行かない」「予定どおり進まない」といったときに使われますが、状況がかなり悪い(quite bad)場合に使われるようです。awryをアゥライのように発音しますから、ネイティブでもなじまない人が多いとのこと。The experiment went awry. (その実験は予定どおり進まなかった) Everything went awry for him.(彼にとって何もかもがうまくいかなかった) ここでのgoは悪くなる意味で使われるときに出てくるgoと考えればいいでしょう。It seems such a simple thing, but there’s so much that can go awry. (それは単純そうに見えるが、実は落とし穴が多い)

trousersもpantsも両足を入れるので複数形になりますが、pantyhoseは単数形で使われます。知り合いの女性のALTに訊ねたところ、pantyhoseは外来語だから単数で使われるということでした。調べてみると、最初に販売したのは日本の会社のようです。ですから、sushiとかtofuが複数にならないように、pantyhoseも複数形にならないのかもしれません。She bought a new pair of pantyhose yesterday.