日本文化は「恥」の文化。一方、欧米のそれは「罪」の文化だ、と言われたりします。まあ、そうかもしれません。恥を意味する語はshameですが、この語は「恥」という意味の他に「残念なこと」といった意味で使われます。私たちは「恥」に敏感であるがために、たとえば、What a shame! は「なんとも恥ずかしい」ではなく「残念だ」 という意味になる、と言われてもすんなりとは理解できないのかもしれません。She felt shame for her lies. (彼女は自分が嘘をついたのを恥ずかしく思った) この場合は「自分がしたことを恥ずかしい」と感じているわけです。しかし、It’s a shame you couldn’t come. I was looking forward to meeting you. (あなたが来ないのは残念です。会えるのを楽しみしていたのに) となると、a shameは「残念のこと」という意味(この意味ではa shameと不定冠詞が付きます)で使われます。どうしてこのように意味に変化するのか分かりづらいですが、視点を変えればいいかもしれません。たとえば、泳いでいるときに海水パンツの紐がほどけてお尻がむき出しになったとしましょう。それはあなたにとってはとても恥ずかしいことですが、その様子をあなたの母親とか恋人とか誰かほかの人が見たら、おそらくがっかりするでしょう。そんな風に視点を変えて捉えてみても面白いと思います。