keep one's fingers crossedという言い方は、中指と人差し指で十字を作る仕草をすることから生まれたものです。「成功(幸運)を祈る」といった意味ですが、中指と人差し指を使うのでfingersと複数になります。I'll keep my fingers crossed for you. (成功を祈るよ) Keep your fingers crossed that I get the jo(その職につけるように祈ってください)同じような意味で使われるのがGood luckですが、この句で思い出すのは、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』("The Catcher in the Rye" ) の主人公ホールディンがこのGood luckという言い方に不快感をおぼえる場面です。たしかに、この句には「きっとうまくいくよ」と相手を素直に元気づける意味合いもありますが、状況によっては「まあ、ダメだろうけど、せいぜい頑張るんだね」といったニュアンスもあるのでkeep one's fingers crossedの方が、ひとを励ましたりするようなときには無難ではないかなと思います。