go viral は「ネット上で急速に広まる」といった意味で使われています。viralはvirus (ウイルス。発音は[ヴァイラス]といった感じ) の形容詞形ですから、「ウイルス性の」とか「ウイルスが引き起こす」などわたしたち人間には好ましくない意味が辞書に載っています。それが良くない状態になる (たとえばgo brokeとかgo sourなどの) ときに出てくるgoとペアで使われているから、てっきり悪事などがインターネットで急速に広まる、といった意味で使われるのだろうと思い込んでいましたが、どうもそうとは限らないことを知って思い込みというものは危険であり、調べるという地味な仕事が語学の勉強の原点だと知らされたしだいです。ウイルスとは病原菌の意味ですから、何か悪いことが広まるときに使われるのであれば納得しやすいけれど、良いニュースであっても不快な出来事であっても、爆発的に広まる意味でこの句が使われているのはなぜかとALTに訊ねてみましたら、viralが使われているのは、ウイルスが物凄い速さで病気を蔓延させていく様子とインターネットで動画などが爆発的に広まっていく勢いとが重なるからだということでした。とすれば、この句のgoは悪い結果に言及するgoとは捉えないほうがよさそうです。むしろgo hungry (お腹をすかせている) なんかに出てくる継続の意味合をもつgoのような気がします。 That video went viral (その動画はネット上で爆発的に広まった)