「組織内で」とか「社内で」と訳されるin-houseをCambridgeで引くと、Something that is done in-house is done within an organization or business by its employees rather than by other peopleとありますから、組織内あるいは会社内で社員たちによって行われることがin-houseの内容だと分かります。within an organizationをwithin a houseと置き換えてみると、この成句にoffice とかcompanyではなくhouseが使われる理由は、家内工業みたいに、組織内で働く人々を一つ屋根の下に暮らすfamilyと捉えるからではないかという気がしてきます。We need to take this back and discuss it in-house. We’ll have an answer for you by this time tomorrow. (この件を持ち帰り、社内で検討する必要があります。明日のこの時間までには、お答えをご用意いたします) houseに冠詞がつかないのは、家という建物とか家の場所などを問題にするのではなく、内容や活動を問題にするからでしょう。それは、go to school (授業をうける)とかgo to church (礼拝に出る)に冠詞が付かないのに似ています。なお、an in-house counselor (社内の弁護士、いわゆる顧問弁護士) のようにin-houseは「社内の」といった意味の形容詞としても使われます。