now (that ) S+V... は「もう~だから~すべきだ」といった意味合いで使われます。now を使うのだから、時制は現在形だけだろうと思いがちですが、そうとも限りません。ただし、now that~ は常に「今」を含んでいる状況というか、「今」を意識して述べる場合に用いられているという気がします。Now that you are 20, you are responsible for what you do. (あなたはもう二十歳なんだから、自分の行動に責任をもたなければなりません)これはnow thatの例文としてよく目にする典型的な文です。主節もnow that SVも現在形ですから分かりやすいです。Now that the rain stopped, you can go for a walk. (雨が止んだので、散歩に出かけられますよ) この文ではnow that節の時制は過去形になっています。たしかに雨が止んだのは過去ですが、止んだことで「散歩に出かけられるぞ」という「今」を意識しているので過去形が来ても問題ないという風に捉えればいいと思います。 Now that the girls had developed income-generating skills, there was less resistance to educating then. (いまや少女たちが収入を生み出す技術を身につけたのですから、彼らを教育することへの抵抗は少なくなりました) この文ではnow that節にはなんと過去完了時制が使われていますが、少女たちが自活できるようになったという「今」の現状をふまえて過去のことを述べていると捉えればいいのではないかと思います。Now that yoga has become mainstream in America. (今やヨガはアメリカではすっかり定着しています) ここでは現在完了形が使われています。昔はそうではなかったけれど今ではこんなに盛んになった、と今までをふり返るのが現在完了形ですから、現在完了形はnow thatとは相性の良い時制ではないでしょうか。