on ... terms with ~ は「~ と ... の間柄で」といった意味で使われる表現です。termの原義はterminalに見られるように「終わり」ということですが、「終わり」は言い換えれば「境界」とか「限界」とか「限定」といった意味でもあります。そこで、「期間」とか「条件」といった意味にも発展したと考えられます。「条件」も一種の限界ですから。ともあれ契約書・条約のようにかなり多くの条件の細目が含まれているような場合、つまりさまざまな限定がある場合termsが用いられます。人間関係を表すこのon ...terms という表現もgood、bad、friendlyなどの形容詞や分詞をつけて間柄を限定するので複数形になるのかもしれません。たとえば、on first name terms.(名前で呼び合う仲) on equal terms (平等な関係) on speaking terms(会えば口をきく仲)on visiting terms (行き来する仲) 等々、さまざまな言い方ができますが、個人的には相互複数ではないかな、と思っていますが、どうでしょうか。相手がいなければ間柄は生まれないわけですから。onはbe based onなどの「~に基づいて」という「基礎」のonと捉えればいいと思っていますが、go on a trip (旅に出る)などの「活動」なんかを表すonのようでもあり、termが時間と関係が深いこともありますから、時間や期間 (on vacationとか)のonのようでもあって、すっきりしません。  It is important for her to be on good terms with the neighbors. (彼女にとっては隣人たちと仲良くすることが大切だ)(東大)Tom and Jim have been on good terms for many years.(トムとジムはもう何年も仲がよい)(中央大)