play chickenといえば、『理由なき反抗』だったか、若者たちが車を全速力で走らせて肝試しをするシーンを思い出します。セピア色に変色したフィルムみたいに、遠い遠い昔の映画の一場面です。『バックトゥザフューチャー』にも車のスピードを競う場面があったような気がしますが、play chickenは、一種のゲームなので、chickenが無冠詞になります。play soccerやplay baseballなどと同様です。chickenには「ひよこ」の他に「臆病者」の意味もあることから、ここでの意味も臆病かどうか試すゲームといった意味合いがあるのでしょう。He was playing chicken. (彼は度胸試しをしていた) さて、この成句、「肝試し」から発展して、最近はどちらが先に引き下がるかといった「かけひき」のニュアンスを持つ意味として使われているようです。それにしても、臆病な「ひよこ」が成長すると、狂暴なニワトリになりますから、自然は謎めいています。