The reason (that) I'm calling is to ask a favour. (お願いがあって電話しているんです) といった具合にreasonは具体的な理由を述べる場合に使われると考えてよさそうです。このreasonと紛らわしいのがreasoningですが、こちらは語源的にはreadと関係があり、読み解くための、つまり結論を出すまでのプロセスに重点があって、理由というよりも、根拠、推理、推論、論拠、道理といったいささか論理的なニュアンスをもっている気がします。そのような理由を作り出している論理、というのが原義だそうです。reasonと違って、抽象的と捉えればとりあえずいいような気がします。What’s the reasoning behind that? (その背後にある論理の根拠はなんですか) “Why can’t you come with us? ”Oh, I have my reasons.” (「どうして一緒に来られないんだ」「ちょっとわけがあってね」) このようにreasonは具体的な理由なので複数にも単数にもなりますが、reasoningは数えません。

 わたくしの故郷長崎では、さつま揚げのことを「てんぷら」といいます。関東に何十年暮らしていても、てんぷらをさつま揚げと言ったことはありません。「ことば」とは不思議なものだとつくづく思います。何年暮らしていようと、年月とは無関係なのですから。アメリカ英語とイギリス英語で言い方が異なるものが出てきたときには、「さつま揚げ」と「てんぷら」を思い浮かべるようにしています。