たとえば、「先生にまちがいを指摘してもらった」という場合、「してもらい」のhaveを使って、I had my mistakes pointed out by my teacher.と言ったりします。ここで登場するpoint outは多くの中から特別な一つを取り出す(out)ことから「指摘する」の意味になると考えればいいでしょう。 Miller and other analysts point out Egypt is a crucial U.S. ally (ミラー氏をはじめ専門家たちの指摘によれば、エジプトは米国の極めて重要な同盟国であるということだ) このpoint outと紛らわしいのがpoint toですが、point toは選択枝が一つしかない場合、あるいはtoの後のことに重点を置きたい場合ーーpay attention toのtoの感じーーに用いられるようなきがします。 We set out as soon as the old man pointed to the way to us. (私たちはその老人が道を教えてくれるとすぐに出発した)この文の場合、私たちが選べる道は老人が教えてくれた道だけなのです。このような場合がpoint toになるようです。He points to what’s called group ignorance. (彼はいわゆる集団的無知を指摘します)  group ignorance (集団無知) とは、たとえば、人が殴られていても誰も止めようとしない心理。いわゆる「見て見ぬふりをする」という日本語に相当する心理です。誰かがやってくれると傍観する心理でもあるでしょう。いわゆる本来の意味での「情けはひとのためならず」と思わない心理です。今ではその教えは「ひとに情けをかけるのは、そのひとのためにならない」なんてなんとも情けない意味に変貌してしまいましたが……。Japanese leaders would point to gaiatsu and say, “Look, what we have to do it because Americans are pushing us. “ (日本の指導者は外圧を指摘して「ほら、私たちはこれをやらなくてはならない。アメリカ人がごり押ししているから」と言ったものだ)  gaiatuなんてことばは最近耳にしなくなりました。それほど日常化してしまったということでしょうか。ちなみに「人を指さす」のはpoint atです。atの意味は狙いをつけることですから、人をpoint atするのは非常に失礼になります。Don’t point at people.