backerは 「後援者」「支持者」といった意味で用いられますが、金銭的な支援をするひとといった意味合が強いような気がします。英英を引いてみると、someone who gives financial support to somethingとありました。For about $90 a pop, backers can get a digital memory box included in a time capsule. (一口およそ90ドルで、出資者はデジタル形式の「メモリーボックス」をタイムカプセルに入れてもらえる)(CNN) このようにbackerは何らかの見返りを期待して支援する人を指すようです。出資者とか投資家といったニュアンスが強いと考えればいいかもしれません。同じ「後援者」でも supporterはサッカーのサポーターなんかをイメージすれば分かるように見返りを期待していません。その点が大きな違いと捉えればいいでしょう。競馬で賭けるときもbackを使うのは、勝てば配当金が手に入るからで、backにはどうもお金からむようです。We need financial backers for the project. (そのプロジェクトに出資してくれるひとたちが必要だ) 発音が[バカ]ですから、ちょっと笑ってしまいますが、back the wrong horseというと、「負けウマに賭ける」という意味から「判断を誤る」といった意味として使われますので、日本語の「馬鹿」とどこかで繋がっているような気がして笑えない気もします。因みに日本で競馬が初めて行われたのは江戸末期の横浜だったそうです。一方、同じ博打でも賭け麻雀 (mah-jong for money) は大正時代にいわゆる文化人と言われる人々の間で始まったとか。He has been looking for backers to cover up his wrongdoings. (彼は自分の数々の悪事を隠蔽してくれる支援者をずっと探しつづけている) 「光が、光と闇を顕す」といったのはスピノザでしたが、光のように変わらないものを見るまなざしを曇らせるものはお金なんですかね……。