It's essential to be able to communicate with the performers. (演奏者とコミュニケーションできることが不可欠です)(浜島書店) のように不定詞が続く場合は形式主語itを受けているわけですからessential to 不定詞となります。さらにIt's essential for the papers to be ready today. (レポートは今日中に準備が出来ていることが絶対必要です) (Tanaka Corpus)となると意味上の主語が付いていますから、essential for~to doの形になります。紛らわしいのは、たとえば、Food is essential to [for] life.というような場合です。たいていの英和にはbe essential to / for~としてあり、to とforの使い方の違いは説明されていません。Good water is essential to good sake.(よい日本酒にはよい水が不可欠だ) この文からだけではなんとも言えませんが、toは到達点ですから、よい日本酒を作るのが到達点だと考えればいいのかもしれません。そのためによい水は不可欠だというわけでしょう。Two types of mould are essential for brewing sake.(日本酒を造るには2つの菌が重要な役割を果たします)この訳文にあるように、forは役割、働き、などを指すように思えます。Food is essential to life.は人生の到達点を意識しているのではないでしょうか。幸福とか豊かさとかあるいは健康とか。そのような人生を送るにはfoodが不可欠だと。Food is essential for lifeであれば、暮らしにとって食べ物は大切な役割を果しているというのでしょう。とはいえ、なにか釈然としないものが残りますが……。