Go easy on the beer. は、ビールぐらいいくらでも簡単に入っていくからどんどん飲もうじゃないか、というのではなく、ビールはほどほどにしなさい、といった意味です。このeasyは「簡単な」という意味ではなく、take it easyのeasyで「ゆっくり」「のんびり」といった意味の副詞と捉えればいいでしょう。このonは「負荷」でしょうか。

get to one's feet は「立ち上がる」といった意味です。 rise to one's feetよりもカジュアルな言い方です。椅子から立ち上がるのはstand upですが、椅子から立ち上がるだけでなくソファに横になっていたり、あるいは机の上に足を上げて寛いでいたりして、立ち上がるのがget to one's feetのイメージのようです。The boy got to his feet and walked away. (少年は立ち上がって歩き去った)というのが「東京薬科大」に出ていました。前置詞toは、立ち上がるときに、足に意識が向かうということからtoになるのでしょう。They all got to their feet when he came in. (彼が入ってきたとき全員が立ち上がった)

You are getting on my nerves.というとYou are irritating me.(きみにはいらいらさせられる)とかI’m getting fed up with you. (あなたにはうんざりだ)といった感じでつかわれます。get on one's nervesのonは「負荷」を表していると捉えるのが普通でしょうが、onの本来の意味は「接触」ですから、まさしく「~の神経にさわる」とイメージすればいいでしょう。 ALTによると、nervesと複数になるのは、神経は多くの神経細胞からできているので複数にするのだと言っていました。ここらが英語らしいところです。The noise got on my nerves. (その騒音は私をいらいらさせた)My backache got on my nerves sometimes. (腰痛には苛々させられたものだ) 

 

give away のgiveは無償で与える意味のgiveでしょう。これに離れていくaway、もう戻ってこないときのawayが付いた成句です。鳥が飛び去っていくのはfly away、人が逝くのはpass away。そのawayでしょう。簡単にいえば、give awayは、ただであげる、といった意味だそうです。画家のゴッホは貧しい鉱夫たちに衣服まで与え、事故のときには、下着を裂いて包帯のかわりにした、というエピソードは有名ですが、まさにgive awayの感じです。He gave away all his things to the poor. (持ち物をすべて貧しい人々に差し出した)The schools are giving away iPods, DVD players, and a trip to Disneyland, all paid for by foundations. (その学校はiPodやDVDプレーヤー、デイズニーランド旅行などを報奨として与えている) この場合も学校はご褒美として無償で与えているといういわけです。

get off は乗り物からおりる意味でもっとも普通に使われます。We got off the train.(電車から降りた)面倒ですが、この場合offは副詞ではなく前置詞なのでget the train offとはなりません。目的語が代名詞であってもget off itとなり、動詞とサンドイッチにしてget it offとすると別の意味になります。さて、乗り物を降りることから「話題から降りる」という意味でも用いられます。 Let's get off this subject. (この話題はよそう)この場合、get off=changeあるいはstop といった感じで、話題を変えるとかその話はやめようというような場合に用いられるそうです。しかし、だからといって黙りこくってしまうわけではなく、次の話題に移るのが普通だとのこと。乗り物を降りる場合も、たとえば電車で降りた駅に住み込む人はまずいないわけで、また別の電車に乗るとか、バスに乗るとか、あるいは歩いて行くとか、ともかくある行動が降りた後に続くはずです。そんなニュアンスでget off を捉えればいいのではないかと思います。I will get off work early today.(今日は早めに仕事を終わろう)今日の仕事は終わりであっても、明日もありますからget offなのでしょう。What time do you get off work? (仕事は何時に終わりますか?)

had toは単純にhave toの過去と捉えるよりも、周囲の状況からして、「そうせざるを得なかった」といったような、二者択一的な状況に置かれた場合を表すときに使われるような気がします。Their parents had to make the tough decision: surgery or leave them this way. (手術するか、結合したままにしておくか、両親は厳しい決断を迫られた) これは頭部が結合した状態で生まれた統合双生児の赤ちゃんをもった両親についての記事ですが、赤ちゃんの頭を切り離す手術をするか、それともこのままの状態にしておくか、という厳しい選択を迫られたというわけです。

He is responsible for the car accident.というと「彼はその自動車事故に責任がある」といった意味ですが、 The Black Death was responsible for the deaths of more than 100 million people worldwide. となると、「黒死病は、世界中で一億人以上の人を死に至らしめた」といった意味になります。be responsible for には「~に責任がある」という訳語をあてたりしますが、物事が主語になった場合には工夫がいると思います。「責任」という日本語は通常人にしか使われないからです。be responsible forは、ある事件なりを引き起こしたのはあなたである、平たく言えば「張本人はお前だ」といった感じで捉えたらどうでしょうか。一億人以上もの人の命を奪った張本人は黒死病だった、といった感じです。