2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

plenary:「全員出席の」語根のple-はもともとpel (満たす) が変容したものなんだそうです。pがfとなってfelへ。さらにfel が fillやfullへと母音交替が起こっていったようです。この満たすという意味のpleはplentyとかcompleteなどに出てきます。plenaryは…

plain sailing 「順調な進行」Cambridgeにはto be easy and without problemsとありました。plane sailing (平面航法)という航海用語から派生した表現だそうです。つまり本来はplainではなくplaneだったわけです。そのplaneがplainへと変化したようです。pla…

pecking order 「上下関係」といったニュアンスで捉えれば理解しやすいと思います。サルにはボスザルがいて群れを統率していますが、もともとサルの集団にはボス的な存在は必要なかったそうです。いわゆる人間による餌付けが原因でひと様から食べ物を頂戴す…

in excessとto excessは今もって分からない成句のひとつです。liberty in excess (行き過ぎた自由)と言ったりしますから形容詞的に名詞を修飾するのがin excessかと思うのですが、Never spend in excess of your income. (収入を超過して支出をするな)という…

backerは 「後援者」「支持者」といった意味で用いられますが、金銭的な支援をするひとといった意味合が強いような気がします。英英を引いてみると、someone who gives financial support to somethingとありました。For about $90 a pop, backers can get a…

つまり、奥様、そのとき女主人はその娘の髪を掴んで放さなかったんです。女主人は膝で娘のわき腹を、つぎに恥部を蹴り上げ、さらに空瓶でもって顔を殴りつけたんですよ。たまらず、その娘は、ちょうどわたくしが掃除していたとき、部屋へ逃れてきたんです。…

Catherine・Anne・Porterの"Mgic"を訳してみました。 ーー育児と仕事で忙しくしている娘の目にとまるといいのですが 『魔力』 奥様、わたくし、とても幸せですの。なんといっても、ここはとても静かで平和ですもの。わたくし本当に感謝してますのよ。こんな…

add insult to injuryを直訳すると「傷に侮辱を加える」となりますが、転じて「悪い状況をさらに悪化させる」といった感じで使われます。日本語でも「泣きっ面に蜂」――泣きはらしてむくんだ顔がさらに蜂に刺されて腫れあがるということから不幸が重なるとい…

barrageはフランス語に由来するので発音はバラージュのようになります。普通矢継ぎ早の攻撃のことを意味しますが、barrageはbar (横木) と関連のある語だそうです。横木で敵の攻撃を防いだことからそのような意味になったとのこと。そこから敵に向かって前進…

out of dateとout of fashionは紛らわしい成句ですが、 out of dateのdateはtoday (今) を指していると考えれば分かりやすいような気がします。たとえば、an out-of-date phone directoryというと、今ではもう古くて役に立たない、あるいは正しくない電話帳…

十日ほどまえにさやえんどうの小さな褐紫色の花を見かけたと思ったら、今日はもうたくさんの実がなっていました。自然って後戻りしない。種をまき、花が咲き、実がなるというプロセスは植物に疎いわたくしのような者には神の御業としか思えません。もうすぐ…

commitという動詞は、語源的にはcom=together+mitでできていますが、-mitはcatcher’s mitt (キャッチャーミット) なんかに出てくるmitでsend (送る) という意味です。ですから、たとえば、commit suicide (自殺をする) とか、commit murder (殺人を犯す) と…

「ある意味では現在しか存在しない。過去は過ぎ去り、未来はまだない。ある意味では、しかし、現在は存在しない。現在はただちに過ぎ去り、気づいたときにはもはやない。反省によってのみ、主体は存在するのである」と言ったのは確かレヴイナスだったと思い…