gusto は食べるときの「おいしさ」という意味からさらに発展して「楽しみ」とか「喜び」といった意味として用いられます。この反意語がdisgustです。イタリア語の「味」を意味する語からの借用語らしいです。それが「喜び」といった意味へと発展していったのでしょう。美味しいものを食べるのは「喜び」ですから。 He ate it with gusto. (彼はそれをいかにもうまそうに食べた) He tells a story with gusto. (彼は楽しそうに話しをする) このように普通with gustoという言い方で使われるそうです。

日本語は「水平線」「地平線」と海と陸地で言い方を分けますが、horizonは「水平線」「地平線」の両方を指します。the line at the farthest place that you can see, where the sky seems to touch the land or seaと英英にはありました。空が陸地と海に触れる場所がhorizonというわけです。horizonは、水平線や地平線が遠のくと視野が広がることから、学問や経験をつんで知識をひろげる意味でも用いられます。その意味では複数形で使われます。この複数形は砂(sand)が複数になってsandsとなると「砂漠」の意味になるように広がりを表すと考えたらどうでしょう。「視野」も「広がり」ですから。Studying abroad will broaden your horizons. (留学はあなたの視野を広げるでしょう) Travel broadens our horizons.(旅行は我々の視野を広げる)(LEXIS)

フライパンが十分に熱せられて、hotであれば、すぐに卵が焦げて目玉焼きが出来上がります。そんな風に「すぐに」といったイメージがhotにはあるので、「緊急の電話サービス」という意味でhot lineが使われるんだと説明してくれたALTがいました。ともあれ、hotには、すぐに対応する、すぐに反応する、といったニュアンスがあるようです。ちなみに、lineは電話線のことでしょう。The personal department has set up a hot line. (人事部は緊急の電話サービスを開設しました)

日本文化は「恥」の文化。一方、欧米のそれは「罪」の文化だ、と言われたりします。まあ、そうかもしれません。恥を意味する語はshameですが、この語は「恥」という意味の他に「残念なこと」といった意味で使われます。私たちは「恥」に敏感であるがために、たとえば、What a shame! は「なんとも恥ずかしい」ではなく「残念だ」 という意味になる、と言われてもすんなりとは理解できないのかもしれません。She felt shame for her lies. (彼女は自分が嘘をついたのを恥ずかしく思った) この場合は「自分がしたことを恥ずかしい」と感じているわけです。しかし、It’s a shame you couldn’t come. I was looking forward to meeting you. (あなたが来ないのは残念です。会えるのを楽しみしていたのに) となると、a shameは「残念のこと」という意味(この意味ではa shameと不定冠詞が付きます)で使われます。どうしてこのように意味に変化するのか分かりづらいですが、視点を変えればいいかもしれません。たとえば、泳いでいるときに海水パンツの紐がほどけてお尻がむき出しになったとしましょう。それはあなたにとってはとても恥ずかしいことですが、その様子をあなたの母親とか恋人とか誰かほかの人が見たら、おそらくがっかりするでしょう。そんな風に視点を変えて捉えてみても面白いと思います。

sign the letter (手紙に署名する) とかsign the contract (契約書に署名する)などのように「署名する」という場合はsignだけで使われますが、sign up となると「登録する」とか「参加する」などの意味になります。More than 30,000 people have gone on Facebook to sign up for Saturday’s protest. (3万人以上の人々がFacebookのページにアクセスし、土曜日の集会に参加を表明した)(CNN)  She’s signed up for evening classes at the community college. (彼女はコミュニティカレッジのイヴニングクラスに登録した) このように署名して登録する、あるいは署名して参加するという場合、sign up forとforを伴います。いわゆる、動詞+副詞+前置詞のかたちです。ここでのupはadd up (合計する)などに出てくるtogetherの意味を持つupの感じで捉えればいいのかなと思います。 

hit it off はto be friendly with each other immediatelyと英英にはありました。出会ってすぐに仲良くなる、といった感じでしょうか。カナダ出身の先生は、バットにうまくボールをあてて(hit) 遠くへとばす(off)ことから生まれたんじゃないかと言っていました。なるほど、バットとボールが出会って、ボールがバットの芯に当たって、つまり、ヒットして、意気投合して、鋭い打球が飛んでいく、といったニュアンスがあるのでしょう。We hit it off right away with each other and became good friends. (わたしたちはすぐ意気投合して友達になった) I just don't hit it off well with her. (彼女とはどうもうまが合わない)(フェイバリット)このように否定でも使われます。

groundbreaking は「画期的な」「革新的な」といった意味で使われます。本来は「着工式」の意味で、土にスコップを突き刺すのがgroundbreakingですが、土を地球と考えれば、その影響が地球に及ぶということから、広く知れ渡るような出来事、画期的な出来事、という風に発展していったのかもしれません。もちろん、土に鍬を入れるということから、新しいことのはじまりの比喩として捉えることもできます。They announced a groundbreaking new product which will be launched in April. (4月に発売される画期的な新製品を発表した)  Archaeologists in England have made a groundbreaking discovery near Stonehenge. (イングランドの考古学者らがストーンヘンジ周辺で画期的な発見をした)(CNN)