word  いわゆる「単語」といった意味では数えますが、wordには「知らせ」(news or a message) といった意味があり、その場合は不加算名詞になります。 Word of the discovery caused a stir among astronomers.(その発見の知らせは、天文学者のあいだに動揺を引き起こした)(Cambridge) wordの語根はwer で、「ひねる」という意味なんだそうです。 そのwerが母音交替してworになり、wordとなったとのこと。「ひねる」という意味合いは、workとかworthなどにも見てとれます。身体をひねって働くのがwork。首をひねって振り向く価値がある、というのがworthの本来の意味なんだそうです。そこでwordについていえば、舌をひねって話すが原義。なんだか大変そうですが、それはさておき、言葉や意味を実際に声を出したり、文字にして伝えることから「知らせ」という抽象的な意味がwordに生じたのでしょう。Word of his success got out. (彼が成功したという知らせが届いた) Word came that the party had got to their destination. (一行が目的地に着いたという知らせがとどいた)(研究社新英和) ちなみに、W. H. AudenのエッセイにWord and Wordsがありますが、ここでのwordは個人的には、「神の言葉」「神からの知らせ」といったニュアンスで使われているのではないかと思っているのですが、どうでしょうか。ついでながら、母音交替ではなく、子音wがvに替わって、verになってできたのが、verb (動詞) なんだそうです。