speak well of~  :昨日触れましたが「~をほめる」という意味。 speak highly of~と同じ意味ですが、人のすばらしい点について述べる場合に用いられるようです。speakとは「言葉を駆使する」というのが原義。この成句にもそのニュアンスが出ています。ペテン師や詐欺師、はたまた慇懃無礼胡麻すり野郎ならいざ知らず、ひとを正しく褒めるというのはなかなか難しいことですから、speakになるのでしょう。 Is this the girl you spoke well of the other day? (この人が、あなたが先日ほめていらっしゃった少女ですか)(獨協大

speak highly of~  ;「~をほめる」「~を絶賛する」という意味。highlyはhighから派生した語ですが実際に物が「高く」という位置を表すことはなく、比喩的に転じて「非常に」「大いに」というveryの意味しかありません。同意表現にspeak well of~があります。 Everyone speaks highly of this opera. (だれもがこのオペラを絶賛する) この文のように、praiseやspeak well ofよりもほめる度合いが一番強い言い方と捉えればいいでしょう。

 rub ~ the wrong way : 人に不快感を与えたり、神経をさかなでしたりする時に用いる表現。宝石などを磨くときときには一定の方向に磨きます。逆に磨いたりすると傷がついたりするからでしょう。そんなことから神経を逆なでする意味でrub ~ the wrong wayというのだそうです。猫の毛を逆なですると怒ることから連想しても面白いと思います。Don’t rub her the wrong way. (彼女をいらいらさせないで) I’m sorry I rubbed you the wrong way. (君を怒らせてすまなかった)

break outの名詞形がoutbreakです。break outは戦争、喧嘩、病気などありがたくないものが突然起こる場合に用いられます。前置詞outは「出現」のoutと言われるものでしょう。そのoutが「壊す」の他に「突然変化する」「いっそう悪化する」という意味をもつbreakと一緒になって「突然現れる」といった意味に発展したのでしょう。An outbreak of cholera killed twenty people in one village in 1991. (1991年に発生したコレラによって、一つの村で20人の死者を出した) This latest outbreak of alcohol poisoning is by no means exceptional. (最近のアルコール中毒の発生は決して特別なことではない) Thousands of Ebola fighters were affected by the outbreak. (エボラ出血熱と戦った数千人もの人たちが、この疫病の蔓延に襲われた) We now know the source of the world’s worst listeria outbreak. (世界最悪のリステリア流行の発生源が判明した)(CNN) 造りとしては、come out (出てくる) とoutcome (結果) のかたちに似ています。

retrieve 「検索する」「情報を引き出す」という意味があります。犬のレトリーバーが投げた物をくわえて戻ってくるように、ネット上から情報を取り出して、あるいは探し出して、持ってくるといったイメージで捉えればいいでしょう。The surfers often complain about retrieving too much information. (ネットサーファーたちはしばしば検索する情報が多すぎることに愚痴をこぼす) The new system can retrieve data much faster. (新しいシステムは情報をいっそう速く引き出せる)

sooner or later  「遅かれ早かれ」 ひょっとすると長くかかるかもしれないけれどそのうちというニュアンスがあるそうです。 日本語は「遅かれ早かれ」と言いますが、だからといってlater or soonerとはなりません。不思議です。Sooner or later she would be caught by the police. (遅かれ早かれ彼女は警察に捕まるだろう)(Cobuild)  “Sooner or later, I started to think that, ‘Oh, death is such an easy thing.” (「そのうちに、こう考えるようになりました。『ああ、死ぬのはすごく簡単なことなんだな』って)(CNN)

rivalは日本語にもなっている語ですが、 「同じ目標や目的を競い合う競争相手」といった感じでしょう。語源的には、riverから派生した語だそうです。同じ川を使用している者同士とか、川を挟んで暮らす人といった意味が原義。水をめぐる争いは昔からあったのでしょう。たぶん。日本語では「良きライバル」などのような使われ方をしますが、日本語にあるような、お互いに刺激を与えながら、切磋琢磨する相手といったニュアンスは薄いような気がします。あくまでも同じ土俵で対等に戦う相手、さらにいえば、打ち負かす相手という意味あいで使われる気がします。As a poet, he had no rival. (詩人として、彼と並ぶものはいなかった) また、動詞として「~に匹敵する」という意味もあります。名詞の「競争する、肩を並べる者」の意味から「肩を並べる」「匹敵する」という風に発展したのでしょうが、動詞となっても「まさる」というニュアンスを含む気がするのですが……。He rivals professional baseball players. (彼はプロ野球選手に匹敵する) Killer robots would lead to a global arms race to rival the nuclear ear. (殺人ロボットは核の時代に匹敵する世界的な軍拡競争をもたらすだろう) 今年も8月6日と8月9日が過ぎましたが……。