英語の「人間」「人類」を指す言葉はいろいろありますが、humanityという場合には人間以外の者と区別する意味合いが強いような気がします。たとえば、Humanity’s greatest strength is our ability to dream of a better world, to maintain a future and to inspire a generation to bring it to life. (人類の最大の長所はよりよい世界を夢見ることができる能力、未来を想像する能力、そしてそれを実現すべく次世代を勇気づける能力です) というような文の場合、明らかに、他の動物と区別して人間だけのことをいいたいので、humanityとしていると考えることができそうです。さらに最近なにかと話題になっている人口知能についてこんな記事がありました。Artificial intelligence could lead to a new arms race that would not benefit humanity. (人工知能は新たな軍拡競争を引き起こす可能性があるけれども、それは人類のためにならない) (CNN) この場合は、人口知能と区別する意味でhumanityを使っていると考えることができます。なおhumanitiesと複数形になると、「人文科学」の意味で使われたりします。言語、文学、法律、歴史、哲学、宗教等々、人間形成にふさわしい教養としての多岐に亘る学問と考えるので、複数形で使われるのでしょう。