「史上最高を記録する」という場合、hit an all-time record highという言い方をすることがあります。hitは「出会う」「命中する」といった意味。記録(record)に出会うと考えればいいでしょう。recordが始まってからずっと、つまり記録が始まってからずっと、というのでall-timeとなるわけです。今日は――The temperature hit an all-time record high of 41.1 degrees in Kumagaya.――熊谷では、41.1度という最高気温を記録したそうです。熱中症にはくれぐれも気をつけるようにしましょう。なお、「史上最低を記録する」のであれば、hit an all-time record lowとなります。アメリカ人のALTはこのhitをreach the pointと言い換えていました。温度とか速度とか程度などがある点や値に達するというイメージがhitにはあるようです。 Many countries hit record highs and experienced extreme heat waves in July. (7月は多くの国が過去最高気温を記録し、猛暑に見舞われた) 最高とか最低というのですから、highestとかlowestなどが使われてもよさそうですが、record high / record lowと言います。天気予報ではその日の最高気温と最低気温を告げるのが普通です。歴史上のことよりも刻々と変化するその日の天気が重要だから、high/ lowが使われ、highest / lowestとはならないのでしょう。最上級にしてしまうと、固定した感じがして、もうその記録はずっと破られそうにないといったニュアンスになるのかもしれません。This month, the yen hit a new eight-month high of just under 89. (今月、円は8か月ぶりの最高値をつけ89円を割り込みました) このようにビジネスでも使われますが、「何か月ぶり」というような場合にはall-timeの部分を月に変えればいいわけです。