join handsは文字通り「手を携える」といった感じでしょう。 教会などで手をつないで祈ったりすることに由来するそうです。そして結婚式で牧師が新郎新婦の手を握り合わせることとも関連があるとのこと。手をつなぐことで、お互いに力を合わせて、助け合おうという意味合いを持つのでしょう。handsはお互いの手ですから、相互複数と捉えればいいでしょう。We could turn the world into heaven by cooperating and all joining hands and living for peace. (私たちは協力し、皆が手を携えて平和のために生きることで、世界を天国に変えることができる) We just have to join hands to get a job done.(仕事を片づけるのに、力をあわせないとならない)

certificateとcredentialはともに「資格」とか「証明」といった意味で使われることがありますから、紛らわしくて使い方を間違えそうです。簡単にいえば、事実であると公にするのがcertificateだと捉えればいいのかな思います。出生証明(birth certificate)とか健康診断書(health certificate)などは変更不可能ですし、血圧を偽ったところで何の意味もありません。一方、credentialは、経験に裏打ちされたものと捉えればいいような気がします。She was asked to show her press credentials. (彼女は記者証明書を見せるように言われた) この場合、彼女が実際に記者として働いているのか、経験を積んでいるのかを問題にしているわけで、単に証明書という紙切れを問題にしているわけではありません。日本語でいうところの「資格」「資質」「実績」がある人だといったようなことを証明するのがcredentialと考えればいいと思います。He has good credentials as a senator.

お手玉を何個も落とさないで上にあげるのがjuggleですが、juggle work and family(事と家庭を両立させる)などのように二つ以上の仕事をこなすような場合にも使われます。お手玉のイメージと重なるので分かりやすいのではないでしょうか。She juggled the role of business executive and mother. (彼女は企業の重役の仕事と母親の仕事をこなしている) このように複数の仕事をこなすのがjuggleです。It is often very stressful for a woman to have to juggle a career and a family, especially when the children are young. (特に子どもが小さいうちは、女性にとって仕事と家庭を両立させるのは、非常にストレスが大きいことが多い)

turn up one’s nose at~は「鼻であしらう」「軽視する」といったような意味です。文字通り、つんと澄ましたように鼻を上に向けることからできた慣用句だそうです。noseは傲慢やプライドの象徴とでも考えればいいのかもしれません。ボクシングというスポーツはその傲慢な鼻をへし折るスポーツだったというのを何かの本で読んだおぼえがあります。ともあれ、noseは彼らにとっては、シンボリックな、そしてデリケートな器官なのでしょう。He turned up his nose at my suggestion. (彼はわたしの提案をせせら笑った) Many reporters turn up their noses at abductions unless the victim has a high profile. (多くの記者たちは被害者が有名人でもないかぎり、誘拐には目もくれない) ちなみに、なぜ鼻なのかとALTに訊ねたら、不快なにおいなどに敏感な器官だからだろうという返事でした。He turned up his nose at the offer. (彼はその申し出を鼻であしらった)

in factは簡単にあるいは抽象的に述べた事柄をさらに詳しく、もっと具体的に言う時に用いればいいと思います。 前置詞inはin demandやin favorなどと同様に、名詞の意味合を強めるときのinのような気がします。つまりfact(事実)を強めたいのでin factにする、といった風に。"Are you residing in Brockville?" "Yes. In fact, I live in an apartment just down the street on Charlotte Drive."(「ブロックビルにお住まいですか?」「はい。実はシャーロット通り沿いのすぐそこにあるアパートに住んでいます)(青学大) His novel is too difficult. In fact, I don't understand it. (彼の小説は難解すぎる。はっきり言って理解できない)類似表現に in realityというのがありますが、人のうわさや推測はともかく、実は、といったニュアンスで用いられ点でin factと多少意味合が異なるようです。He was in reality a rich man. (彼は実は金持ちだった)この文の場合、彼は貧しそうに見えたとか、多額の負債をかかえているようだといったうわさを耳にしていたわけです。それが実は違っていた、というのでしょう。In reality it wasn’t easy to find a job. (実際には仕事は簡単に見つからなかった) この場合も仕事が簡単に見つかると思い込んでいたわけです。

on demandとin demand は前置詞が異なるだけで意味が変わるので、しばしば混同されがちです。on demandは「請求されしだい」と言った感じです。このonは「時間的接触」と言われるものでしょうが、on~ing(~するやいなや)のonと考えればいいと思います。つまり請求があればすぐというのでしょう。The fee is payable on demand. (料金は請求がありしだい支払います) 一方、in demandは多くのひとから必要とされている。つまり「需要がある」といった意味で使われます。This kind of books are not much in demand now. (この種の本はあまり読まれない) この場合は、人気がない、あるいは多くの人たちがほしがっていないという意味合いをnot in demandで出しています。前置詞inは「~の点で」ということでしょうがdemand(需要)をさらに強めていると考えてもいいのかなと思います。前置詞inにはそのように名詞の意味合を強めるような働きがあるように思います。たとえば、favorもin favorとなってfavor(支持)の意味合を強めている気がするのです。I imagine you’re much in demand. (とてももてるんじゃないかと思うけど) この文のように人も主語に来ます。Tech workers are in very high demand these days. (最近、IT技術者の需要は大いに高まっています) 

日本語は「人員削減」という風に人間を削りますが、英語ではjob cutと仕事(job)の方を切ります。もっとも、仕事がなくなれば失業するわけですから状況としては同じようなことですが、日本語の方が生々しい感じがします。因みに、「頭を切る」(血が吹き出しそうです)はhair cut、ーーもちろん散髪の意味です。「減税」(お上が減らしてやるような言い方ですが)はtax cut、「値引き」はprice cutといった具合に、いわば目的語(hair, tax, priceなど)を先に出す点ではjob cutも構造は同じです。A number of major companies have announced job cuts in the past several weeks. (多くの主要企業がここ数週間に人員削減を発表しています)