at the mercy of ~ (「~に左右されて」「~のなすがままで」) という成句がときどき入試問題に顔を出します。 文字通りに受け取ると「~の慈悲のままに」といささか宗教的な意味合いがありそうですが、これも一種の曲言法で「慈悲にすがるしかないほど無力である」という意味から派生した成句です。 運命にあやつられるといったニュアンスもそこから出てくるのでしょう。The sea was rough and our ship was at the mercy of the waves. (海は荒く、われわれの船は波のなすがままであった)(早大)この文の場合、波の慈悲にすがるしかないほど無力だったというわけです。The recent series of random bombings clearly showed that the country, which had fallen into anarchy, was at the mercy of terrorists. (法政大)  日本もかつて5・15や2・26などのテロによって軍国主義的に傾いていった歴史をもっています。