put on the brakes 「ブレーキをかける」という意味で使われます。普通ブレーキは自転車でも車でも前輪とか後輪とか複数あるので、brakesと複数形になるのだそうです。putは「ある場所に置く」というのが原義ですから、ここでのput は「ブレーキの場所に足を置く」とでも考えればわかりやすいでしょう。あるいはput [your weight] on the brakes(ブレーキに体重をかける)と捉えてもいいいと思います。I put on the brakes, but they did not work. (ブレーキをかけたが、利かなかった)なお、put onをセットで考えるならば、put onはput on the microwave oven (電子レンジをつける)などのように機械などを作動させる意味でも使われますから、ブレーキを作動させると捉えてもいいかもしれません。ともあれ、自動運転の車がこれから増えてくるのでしょうが、その場合にもput on the brakesと言うのでしょうか。たぶん、別の表現になるんじゃないかなって、思ったりしてますが、興味津々です。

petrify 「石になる(石にする)」語源はイエスの弟子のペテロだそうです。ペテロは英語ではPeterになります。新約聖書のなかに、イエスがペテロに向かって、岩の上に教会を建てよ、と言うくだりがありますが、「岩」とはペテロのことです。さらに比喩的に石のように固まらせる、ということから「茫然自失させる」という意味にもなります。The sight of his face petrified her. (彼の顔を見て彼女は身がすくんだ)(研究社新英和) Fear petrified her feelings. (怖さのあまり彼女は凍りついた)

reflect on...「~を熟考する。振り返って考えてみる」reflectのflectは「曲がる」「曲げる」という意味だそうです。flexibleなんかとも関係があるじゃないかしら。re(=back)で「考えを後ろへ曲げる」と捉えたらどうでしょうか。そこから「ふり返って考える」といった意味になったのではないかと思います。 reflect onは何か特別なことについて、あるいは特別なこととして考えるといったニュアンスがあるような気がしますが、どうでしょうか。onはfocus onのonで「集中」を示すと考えればいいでしょう。I reflected on his words again and again.(私は彼の言葉について何度も考えた)I have reflected on this situation many times since it happened. (私はそれが起こって以来何度となくこの状況を振り返って考えてきた)(成蹊大)=I have thought over this situation many times since it happened. と書き換えることもできます。 I have to reflect on my daughter’s future. (娘の将来についてよくよく考えなければいけない) She was fighting back tears as she reflected on achieving her lifetime dream. (彼女は生涯の夢がかなったことを顧みながら涙をこらえていた)

Once a priest, always a priest   直訳すると、いちど神父になったら、ずっと神父でありつづける、となります。素直にとれば、職業を変えることは難しいということですが、転じて職業で身についた気質や性格を変えることは難しいといった意味にも発展します。仕事柄身についた癖とか習性のようなものは染みついてしまうものです。この成句はOnce a …. always a …の形を取ります。Once a thief, always a thief. (一度泥棒をするとやめられない)

I’m not that fussy about where I sit on a long-distance bus, but the one I definitely don’t want is the one right next to the bathroom. (長距離バスでどこに坐るかはそんなにこだわりはありませんが、絶対に坐りたくない場所は、トイレの真横の席です) このような記事がCNNに載っていました。この文に登場するfussyを英英で引くと、 not easily satisfied or pleasedとか having very high standards about particular thingsなどの説明があります。こまかいことにこだわる、あるいは、小うるさい、といった感じでしょうか。a fussy old ladyというと「小うるさいばあさん」といった感じ。もともと騒ぎ立てる意味のfussから出来た語ですが、force (力) と関連のある語だそうで、何かとうるさく言いたくなる力が湧いて出てくるのでしょう。He is fussy about his food. (彼は食べ物にうるさい) It can be a bother having Jane at a party; she is always so fussy about how the food is prepared and how each plate looks. (ジェーンをパーティに呼ぶと、厄介かもよ。彼女、いつも調理の仕方や料理の盛り付けにすごくうるさいんだもの)

refrain from & abstain from どちらも「~を差し控える」という意味ですが、refrain fromはしばらくの間、あるいは一時的に慎むといった感じで用いられるようです。これに対してabstain fromは長い期間慎むといったような場合に用いられるようです。You are asked to refrain from smoking until the sign is switched off.(そのサインが消えるまでタバコを慎むように求められた)(青学)この文のように、サインが消えるまでのしばらくの間タバコを慎めというのですから、refrain fromです。The doctor has ordered the patient to abstain from wine.(医者は患者にワインを控えるように命じた)(獨協大)お酒もタバコもいわば嗜好品ですから、なかなかやめられないものです。しかし度を超すと体には悪いわけですから、abstain from smoking / drinkingでしょう。

sleep on the job 「仕事中に居眠りする」sleeping when you should be workingということですが、きちんと仕事をしていない、手を抜いている、といった意味でも使われるそうです。ちなみに、on the workとは言わないのかと訊ねたところ、やはりworkの場合はat workだとのこと。なおworkは不可算ですから無冠詞です。さて、かつて議員たちが審議中に居眠りする光景をよく目にしましたが、近ごろはメディアがうるさいのか、あるいはテレビ中継の影響なのか、あまり見かけなくなりましたが、気のせいでしょうか。議員だって人間ですから、審議が長引けば疲れるでしょう。そんなときは30分でも全員で仮眠の時間を設けた方が頭がすっきりしていいのじゃないかしら。The congressman slept on the job while they were talking about the increase in medical expenses. (その議員は医療費をあげる議論をしている最中に居眠りをしていた)