hero : 「英雄色を好む」などと使ったりするので、「英雄」とか「ヒーロー」は男を指すのだろうと思いがちですが、Cambridgeのheroの項目には、a person who is admired for having done something very brave or having achieved something greatとあります。勇敢な行いをして尊敬される人、あるいは何か偉業を達成したとげた人と記載されているだけで、男性であるとは一言も触れられていません。ところが、heroにはもう一つの意味として、the main male character in a book or film who is usually goodというのがあって、ここにはじめて男性が登場します。つまり、小説とか映画に登場する主役が男性の場合にheroが使われるわけです。ヒーローは男性の主人公、一方、ヒロインは女性の主人公ということで、フィクションの世界でしか女性、男性の区別はしないのです。ですから、シェイクスピアの『ロメオとジュリエット』の場合、heroはロメオ、heroineはジュリエットとなるわけです。She is a hero.というと、彼女は偉大な行いをしたという意味になります。偉業を成し遂げたひとは男性だろうと、女性だろうと、heroなのです。ところで「英雄色を好む」は英語でどんな風に言うのか知らないのですが、まさにカエサルのためにあるようなことわざ(?) です。きっとラテン語の言い方があるのだと思います。ご存知の方がいらしたら、ご教授ください。おそらく粋な言い方をローマ人たちはしたのではないかしら、と思うのです。