wear one’s heart on one’s sleeve : 直訳すると「袖に心を着る」となりますが、「愛情などの感情を包み隠さず素直に表す」といった意味で使われます。女性が意中の男性に気持ちを伝えるとき、その男性の腕にリボンを結ぶという習慣から出来たらしいです。リボンをつけてもらった男性はそのリボンを自分の袖口につけてみせびらかしたそうです。おそらく中世の騎士たちの間で流行ったのでしょう。いつの時代も男というのは単純な生物なのだとつくづく思わされる句です。ともあれ、そこから「思っていることを素直に口にだす」といった意味でも使われます。もっともロマンスと関係のある場面で使われるのが本来の姿に近いのでしょうが。He is honest, so he wears his heart on his sleeves. (彼は正直だから、自分の思っていることを素直に口にするんだ) Some people wear their patriotism on their sleeve. (愛国心をはっきりと主張する人もいる)(EJ) この文のようにheart以外にも様々な名詞が使われます。なお袖は二ヶ所あるのだから、複数形のsleevesにならないのかとALTに訊ねたところ、そういうこともあるでしょう、ということでした。ところで、『白雪姫』とか『眠れる森の美女』とか中世の騎士が登場する物語はたくさんありますが、女性が騎士の腕にリボンを結ぶなんて場面が出てくる物語ってありましたかね?